忍びの日記

絵の思考法から世事評論まで、忍者が斬る!

現代の学歴社会はなぜ生じたのか。

リクルートの仕掛けた新卒至上主義

日本の新卒至上主義は戦後高度成長期からはリクルートが仕掛けました。リクルート就職の間口を仕切る仕事をしており、学歴フィルターをはじめ、「高学歴は優秀な人材」という評価になるようなカラクリを仕掛けました。具体的には、企業側に大企業から新卒採用の学生応募求人を募り、自分たちでキュレーション的に扱う仕事を始めました。新卒求人版のAmazonみたいなものですが、こんなにたくさんの企業情報があるのはリクルート社が初めてであり、大学側も学生のために連携したりで文化として浸透しました。ちなみにリクルートの江副さんは東大卒です。ルールは頭の良い人が作ります。そして、低学歴には、こういった仕掛けをすることが出来なかったという皮肉な現実でもあるのです。

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中途採用を嫌う日本企業の前例主義

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英米を含めて海外は新卒至上主義なんてものはありません。すべて実力重視であり、資本主義は本来ならそうであるべきですが、大学で遊んでいるだけで、なんの経験もない若者を欲しがるのは日本企業くらいなものです。大学と企業就職とは本来ならなんの関係もないはずですが、縁故採用ふくめて自分たちと毛色が違う人を嫌う文化が日本には根強くあるのもまた事実です。若者の大学進学率にも、大きく関係しています。

 

大企業は新卒が欲しい理由

大企業は変化を嫌う文化が強いです。勝手な経営をされると、四方八方の取引先にご迷惑がかかりますので身動きが取りづらいのと、下手したら裁判沙汰になり、村八分的にタコ殴りにされるリスクを常に負っています。経団連みたいな談合的な組織を作って互いの出足を牽制しながら、裏で手をニギニギしているわけです。ああいうネットリした組織が出てくるのも日本ならでは、現在では規制されているものの、昭和の頃から談合なんてものは当然のようにありました

 

昨日と同じ明日を作ると衰退する

日本の生産率の低下、経済成長の停滞は新卒至上主義が原因と言っても過言ではないかも知れません。これは、大卒だけではなく、高卒にも関係していますが、とにかく学生をかわいがって採用すべきだというのは、海外ではありえない話です。日本は若者に甘すぎる、それは裏を返せば中高年に対する厳しい差別をしているということでもあります。男女平等よりも、こちらの方がよほど深刻なのではないかと思います。

 

日本は学歴社会。現実に立ち向かうためにも学歴を身に着け、まずは土俵に上がれ。

要するに、「日本社会は学歴を身に着けたほうがとことん有利な社会になってしまっている」ということです。これは新卒だけではなく、中高年になってもやはり学閥的な差別というのは上流にはあります。もし、あなたが出世したい、野心があるのなら、学歴は取っておくにこしたことはありません。また歳を取ってからでも、箔を付けるという意味でも学歴は非常に有効です。「歳を取って学歴なんて…」と世間は言いますが、それでも意外なほどに見る目が変わります

 

補足

実は諸外国のほうがもっと学歴社会だったりします。また、学歴社会には賛否両論ありますが、私は日本は今よりさらに学歴社会にしても良いと思います。先進国で価値ある仕事をしようとする場合、学問を身につけるというのは第一条件でなければならないからです。パパ活コミュ力みたいな「遊んでいる」人材がもてはやされているのは、学歴による制限がまだ緩いからです。

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