国語の問題
高校数学Iの命題問題として、生成AIに関する例の問題を考えてみます。
問題 「AIが出てきたから描くの止めると言ってる人は、そもそも(絵を描くような)やる気が無かった」を、どのように評価するか。
p AIが出てきたから描くの止めると言うこと
q そもそも(絵を描くような)やる気が無かった人
とするとき、
・p⇒q
×(偽)AIが出てきたから描くの止めると言ってる人は、そもそもやる気が無かった。
反例 著作権許諾のない違法画像を読み込む「生成AIアプリ」が出てきたことで、元絵師が生成AI絵師に偽証されて裁判沙汰になったため、止むなく筆を折っている人がいる(実際に被害者が出ている)
・q⇒p
◯(真)やる気が無かった人が、AIが出てきたから描くの止めようと言うことはある。
逆が成立しないため、二つの命題は同値ではないことは明らかですよね。
SNSでは国語力が必須です
このように、文章がしっかりしていないケースでは、意図しないことで炎上します。
文章は主語述語がひっくり返っていると、意味が変わるのです。
これは、よくある「意図して炎上させているインフルエンサーの方法」とも違います。
彼らは内容で炎上しますが、文章や話の不備で炎上することは決してありません。
わざと狙った内容をぶつけて炎上させます。
たとえば、
「性犯罪にロリコンが多い」みたいな話が世間で広まっていたときに、
「LGBTQが性犯罪を起こさないわけでない」
「だからロリコンも性犯罪を起こすが、だからといってロリコンが悪いと言い切れない」
みたいに主張すると、これ「ロリコンが悪いと言い切れない」の部分で過剰反応が起きるため、確実に世間で炎上します。
もし、炎上を意図して仕込みたいなら、こうした高い国語力に加えて、巧妙にメッセージを組み込むことが出来ないといけません。
しかし、狙ってこんなことを出来るのは、私のようにとても頭の良いごく一部の人間だけなので、炎上を狙わないほうが賢明です。
少なくとも、炎上させれば確実にイメージは劣化しますので、くれぐれも気をつけたほうが良いでしょう。