忍びの日記

絵の思考法から世事評論まで、忍者が斬る!

オールドメディアがネットメディアに勝てない理由。

デマにならないラインは脚色

メディアというのは、デマにならない範囲で事実をピックアップし、そこに都合の良いストーリーを付与します。

事実を踏まえたうえでデマにならないラインで脚本(ストーリー)を作り出すことを脚色と呼びます。

デマだと名誉毀損なのですが、たくさんの事実から真実はそう言える(だろう)という場合は、真実相当性と言ってデマにはなりません。

脚色である限り、違法にならないわけです。

脚色のことを真実と呼ぶ場合もありますが、真実とは見る場所、立場や立ち位置から一つではなく無数にあります(無数の局所的真実)

では、どれがより真理に近い真実かを知りたくなるのが人の性です。

また、それらすべての真実が一本の糸で結ばれれば、これこそ真理と思うはずです。

そして、メディアはどちらの主張のほうがより真実と感じられるかを聴衆に問いかけることで、支持を集めるという闘いをしているのです。

 

ネットメディア対オールドメディアとは、抽象度の闘い

オールドメディアは取材をしているでしょうが、やはり情報網が限られているがゆえに、部分的な事実と印象操作しか語っていないのに対し、ネットメディアは色んな人が様々な角度から情報を出しあいますから、全体的な真実に近づきやすいという性質があります。

オールドメディアよりネットメディアのほうが、情報量が多いゆえに抽象度が高くなるわけです。

情報量が多ければ多いほど母数が増えますので、全体の推定値が真の平均に近づきやすい(一致性)という話が統計学にあるとおり、数理的にも証明されます。

もちろん、充分な情報量がないとデマの可能性がありますが、情報量が多ければ多いほど、自然と真理と呼ぶに足る真実に近くなる(数理的に言うと、無限情報量に近づき収束する)わけです。

多くの人に、共通した認識(ゲシュタルト)が形成されていくわけです。

なので、真実を伝えているはずのオールドメディアのほうが、客観的に見てデマがひどいと思われてしまう状況に陥っているのです。

もちろん、細かい点ではネットメディアにも間違いがある場合はあるでしょうが、全体的に見た場合にどちらがより好ましいかという部分では決着がついてしまうのです。