忍びの日記

絵の思考法から世事評論まで、忍者が斬る!

自分の印象を疑わないと成長できない

印象に振り回される人たち

格闘技は簡単そう、俺にも出来そうみたいに言う人は意外にいます。

おそらく、映像を見て「簡単そうな動きをしているな」「すぐ出来そう」と勘違いして、間違った印象を抱いてしまったのかもしれません。

しかし、一度でもやったことがあれば分かりますが、パンチ一つとっても、およそ簡単とは程遠い動作です。

たとえば、パンチ(突き)では基礎中の基礎のストレートですが、実はプロボクサーでもストレートがまっすぐ撃てない人はいます。

野球やゴルフで例えれば分かると思いますが、飛ぶスウィングショットは難しいというのと同じで、それと同じくらい訓練が必要なものです。

しかも、格闘技は相手の反応や反撃もリアルタイムに想定しないといけませんから、そういう意味ではさらに難しいわけです。

なので、こういう積み上げのない未経験者が格闘技経験者に喧嘩で勝つことは、十中八九無理です。

 

最も強い蹴り?

ローリングソバット(回転後ろ蹴り)が一番攻撃力が高いみたいな話を信じている人も、印象に騙されやすいという好例です。

そもそも、攻撃力が高い攻撃とは、攻撃主体や相手との状況に依拠するものです。

相手がノーガードで待っていてくれるプロレスならともかく、モーションの大きい後ろ蹴りを、プロ選手が格闘技の試合でどれくらい使っているか見ているでしょうか。

実は、回転蹴りはパフォーマンスや不意討ち程度にしか使っていません。

これも、事実をよく知らないで印象だけに振り回されている人が多いということの証明です。

事実、後ろからの不意打ちで私にローリングソバットを入れてきた人がいましたが、私はビクともせずまったくノーダメージでした。

格闘技は、相手を倒す練習をしているのであって、体操をやっているわけじゃないです。

蹴りも、映像で見て齧ったようなレベルでは、そしてサッカーの蹴りと格闘技の蹴りがまったく違うことも理解していないようなレベルでは、実戦でまったく使えません。

それを知っているので、素人がいくらイキリ発言をしていたとしても、私なら30秒でそいつをブッ倒せる自信があるのです。

 

自分の印象を信じずに事実から考えよう

では、なぜそこまで明白な勝敗がそこまで付いてしまうのか、考えれば分かるはずですが、意外に多くの人がここを考えていないわけです。

それに、もし簡単なら、世界規模で人気のジャンルになり得ないはずです。

このように、事実から考えれば、自分の抱いた印象が意外に間違っていたことに気付くはずですが、そういう疑いを持つ習慣を身に着けておかないと、おかしなことを信じてデマを拡散したり陰謀論者になってしまったりします。

ネットやSNSは情報の流通量が多いので、印象だけで判断しないクセを付けない習慣は大切です。