「上手い絵を描けば上手くなる」と言っている人がいるみたいだけど、上手い絵とはそもそもなんぞやという話になる。
考えるべきは、その選んだ絵の「どこが上手いか」。
ここを常に考えないと、ただやたらに線を引く作業で終わる。
もちろん、闇雲に線を引く時期はとても大事で、こういうがむしゃらな努力を否定する人は微妙な絵で止まってしまう人が多い。
がむしゃらにやりつつも、その中で勝手に身体が動くレベルまで己を常に追い込みつつも、その絵のどこが上手いかを考え続けるのだ。
感情を殺して、頭が真っ白で何も考えなくても絵が描けるレベルにならなければ、当然だがトップクラスには絶対になれない。
そこに感情を乗せることで、さらに爆発力が出るわけだ。
その身体の習慣だけが、絵の上手さのレベルをあげてくれる。
空手家が1000本の突きと蹴りを、レスラーが1000回スクワットするのが当たり前だから、圧倒的に強いのと同じである。