「トレスでは上手にならない」「デッサンはやっても無駄」「模写ばかりでは上手くならない」など、世にはいろいろな話が出ています。
結論から言えば、すべて意味のない話です。
問題はトレス、デッサン、模写…という方法にあるわけではありません。
目標と目的の設定のほうがはるかに大切です。
まず、目標はとにかく具体的な数で決めることです。
枚数や体数をたくさん稼ぐことです。
当然ですが、分野に分けて集中的にやるとより効果的です。
同じことを、とにかく反復して集中してやるわけです。
次に、目的は練習の際での課題を設定します。
線を綺麗に引く、形を意識する、空間の要点を抑える…など、課題設定はいくらでもあります。
苦手を潰す、得意を伸ばす、思い出してみる、など、意識することを決めるのです。
こうして、目標と目的の設定をすることで、効率が上がります。
上達の際の手段や方法には、あまり問題があるわけではないのです。
逆に言えば、そういう設定なしに何をやっていても上手くなることはないでしょう。
巷でよく言われている、仕事しながら絵を描くのか、仕事を辞めて絵を描くのかという話も、手段の選択の問題であり、そこに意味があるわけではありません。
どちらを選んだとしても、メリット・デメリットは両方存在します。
大切なのは、手段の選択に拘泥しすぎないことです。
手段はあくまで手段なので、自分が好きな手段を選び、それをひたすらやるほうが結局の所は効率が良いです。
焦点が分散することを、なるべく避けましょう。
三角食べ、ビュッフェみたいなことをやってしまうと、満足感だけで実力は身につきません(これは本当に注意しましょう)。
常に、自分の目標と目的の設定をすることを意識しましょう。