高学歴で一流企業勤務の総合格闘家が1R半ばくらいで専業ファイターにKO勝ちして話題になりました。
彼は「この勝利に勘違いしないで、格闘技を本業にしないようにします」と宣言していました。
この話自体はどうでも良いのですが、大別すると2種類の反応がありました。
一つは、「高学歴に行けるような環境でもさらに努力したからこそ、勝利を勝ち取った」という見方。
これはまっとうな見方です。
もちろん環境も優れていたでしょうが、そこに意思と努力が重なった。
そのとおりでしょう。
もう一つは、「格闘技は本業にするようなものではない」といった意見です。
この手の話が、いわゆる「ネット意見」です。
格闘技は片手間でやるものだから、本業にしてもしょうがないという話にそのまま捉えてしまった人がかなりいます。
たしかに、副業で勝ち進む人もたまにいますが、実態としてそこまで簡単なものではありません。
ましてや、ほとんどの人はそんな経験すら無いわけですし、専業ファイターでも苦戦する世界です。
ファイターが専業で格闘技をやるのは、ある意味では当然の戦略と言えますよね。
しかし、この話を真に受けて、専業ファイターを叩いて批判するような人も出てきました。
後者は、「9浪の人を褒めないで叩く問題」と本質的にはまったく同じです。
「世間はバカなんだから、正しく捉えられると思うな」「人の意見はそれぞれ」という意見もごもっともですが、一方で「バカなものはバカとその場で言っておく」ということをしないと、どんどん話がおかしい方向へ行って、社会は悪くなる。
放っておいてしまうと、「今後は実際に喧嘩が強いやつが正義の世界になるのかな」と思いました。
私はそれで全然構わないですが、社会にとっては良くないのかなと思います。