忍びの日記

絵の思考法から世事評論まで、忍者が斬る!

その言葉、意味分からずに使っていませんか?

苦労と負担と負荷の意味の違いについてラジオで説明しましたが、世の中には基本的な語句や語彙の意味を分からずに、言葉を使っている人がいます

つまり、中学生レベルの漢字の語句の意味を理解していないということです。

しかし、なぜかこういう人ほど、難しい言葉を使いたがる傾向があります。

 

◎出来ない人ほど難しいことをやりたがる…。

たとえば、臨機応変などの四字熟語や、ひいては学術用語である臨場感、正常性バイアスなどという言葉です。

これらの意味は、文脈を拾って使う言葉ですが、そもそもの意味がわからないと上手に使えません

臨機応変 ①状況に応じて適切に判断できる ②突然の出来事に柔軟に対応できる ③判断に困る場面でも前向きに行動できる…

このように臨機応変という言葉は非常に意味が複雑、複層的です。

言い換えれば、かならず「何が?」「どのように?」「どういった場合で?」…臨機応変なのかを問われる言葉なのです。

具体例がなければ伝わらない表現である

つまり、標語のように言い連ねても、単なる空疎なポエムになるだけです。

学術用語についても同様ですが、

臨場感 実際にその場にいるような感じ

正常性バイアス 自身にとって都合が悪いことを過小評価する人の認知特性のこと

これらの言葉も「何が?」「どのように?」「どういった場合で?」…と問われるべき言葉です。

つまり、これらの言葉を使うのは、相当難しい…ということになります。

 

◎難しい言葉を使わなくてもちゃんと意味を伝えることが出来ます

例文を出します。

「私は、状況に応じて適切な判断ができます。飲食のアルバイトでは、50人に対して2人のスタッフが対応する店舗に勤めていました。周囲にいつも気を配りながら迅速な行動を心がけました。
お客様にお出ししたお冷がなくなるのを見計らって、追加をお届けに行く。暑そうと感じたら、すぐに空調の設定温度を調整する。つまり、お客様が求めていることを常に考えたながら行動していました。その結果、店舗の営業記録を更新することができました。」

さて、プレゼン資料や履歴書など、ビジネスシーンにあるあるな例文ですが、臨機応変」などという言葉は一切出てきていませんね。

むしろ、こちらのほうが具体的であり、状況や想定したシーンなど非常に分かりやすいです。

ビジネスでは「臨機応変に」などという言葉は、まとめ以外で原則使いません

 

◎中学、高校レベルの語彙力を漢字ドリルで鍛えよう!!

逆に言えば、伝わらない表現を繰り返す人は、中学生レベルまでの基礎語句の学習を怠り、ついこういう難しい表現に手を出しがちです。

その結果、いつまでも語彙力=ボキャブラリーが向上しないです。

まさに、御自身の語彙レベルに応じた「臨機応変な」対応ができていないということになるでしょう。

ということで、まずは漢字ドリルを行うことと、難しい言葉を使わないように気をつけてみましょう。

実際に、中学、せいぜい高校レベル以上の語彙を使う必要はどこにもないです。

中学生レベルの語句が便利なことに気づかないと、使いこなせない語句を使ったおかしな表現に頼りがちになってしまいます。

まさに、「社会での国語の基礎」なのです!!

この話は私も就活で指摘されたことなので、ぜひ意識してみましょう。