コンテンツが湯水のようにあふれる昨今ですが、作品との接し方が分からなくなっている人が大量発生しているように感じられます。
もっとも、コンテンツに興味が持てなかった層の人たちも、たくさん触れるようになったので仕方ないことではあります。
そこで、作品との接し方を確認しておきましょう。
楽しく接するためのマナーです。
1.気に入らないなら触れるな!
「深夜アニメのオタク好きの絵でキモい」
「子供向け作品じゃないから、子供向け枠で流すな」
「〇〇の作品、性的搾取が垣間見える内容が気持ち悪い」
みたいに、断片で読み取った主観を、四方八方に押し付けようと社会で騒ぐ方が増えています。
しかし、あなたが判断することではありません。
「あなたは」そういう感覚だったという話で、他の方と感覚が同じではないです。
SNSで同意見があったからとて、マジョリティのように錯覚するのも間違いです。
不愉快なコンテンツには近寄らないが原則です。
あなたは、コンテンツへ意見は言えますが、裁量権も決定権もありません。
あなたが海外の例を持ち出したりして、社会問題意識を持つのがまず間違いです。
2.作者や作品を脅迫するな!
昨今では、「自分が気に入らない」で済ませられず、わざわざSNSで群れて作者や作品を貶しにかかる不届き者も見かけられます。
たしかに意見を言うのは自由ですし、あなたの意見も尊重されねばなりませんが、同時に限度があります。
刑法では威力業務妨害、名誉棄損、侮辱、脅迫罪などが規定されており、そういう行為を執拗に続ければ、刑事罰に課される可能性があります。
「表現の自由戦士」などと揶揄して、憲法を無視している人がいるようですが、どのような表現であれ「表現の自由」で守られます。
どんな表現にも、行政が介入することは基本的に不可能です。
3.作品で他人にマウントを取るな!
作品を鑑賞する人に見受けられるのが、「俺は作品内容について理解したが、他人は理解していない」というマウント仕草です。
まず、作品はどのように鑑賞されても自由ですし、そこからどう気づくかも自由です。
「壮大なロボット物に見せかけて、実は新ヒロインを置いたのは、嫁さんのノロケ話をするためだ」
「宇宙戦争モノに見せかけて、監督は社内であった出来事を参考に、家族について描いているんだ」
「巨人戦争モノのように見える作品だが、実は人権について書かれているんだ」
…など気付くのは、あなたの感想であり尊重されねばなりません。
しかし、それをさぞ「公式の見解」かのごとく、他人に内容の説教する「嫌なオタク仕草」を始める人がいます。
ゆがんだ自己完結をして、他人に作品の感想を押し付けるのは間違いです。
もし、仮にあなたが人権について考えさせられたなと思うのなら、現実の法律について学んでみるのも良いでしょう。
現実の学びの「きっかけ」にするのです。
そうして、実際に仕事に活かした人も多数います。※スポーツ漫画なんかはその典型ですよね。
作品を深く鑑賞するのももちろん良いですが、視点をたくさん持つようにするのも面白いかもしれません。
感想や意見を言うのは自由です。
それもあなたの表現ですし、最大限表現の自由で大いに尊重されます。
しかし同時に、他人に迷惑をかけるような作品との接し方は、作者や制作関係者、業界全体に迷惑がかかります。
楽しい活動をしている人たちが多数いる一方で、その界隈全体が世間から白い目で見られてしまいます。
経済的に不利益が出てしまえば、コンテンツが存続できなくなってしまいます。
ぜひ、マナーを守って楽しく作品と付き合ってください。