忍びの日記

絵の思考法から世事評論まで、忍者が斬る!

良い絵のトレスが一番うまくなる理由。

模写の意味は「絵の意味を読み取ること」

模写の意味は模写をすることではなく、絵の意味を読みとることです。

要するに、「元絵の絵描きは何を考えて、なぜこの線をこの位置に引いたか」を理解することです。

しかし、絵が初心者の人ほど、すぐに読み間違いを起こして正確に読み取れません。

ここがとても大変なところですが、模写の意味をちゃんと理解した上で、私はトレス訓練を推奨します。

伝統的に絵の技術習得や修練課程は模写を推奨しがち(歴史的にそうなので)ですが、今はトレス台が安い(1000円くらい)ので、もっと便利に効率的に学習ができる道具を入手できます。

一昔前だとトレス台が数万円したので、古い絵描きは模写を推奨したがる(自分の時代でそうだったから)のですが、現代ではこれから上手くなりたい人、すでに上達した人も、こういう話は無視してさっさとトレスしたほうが良いです。

 

下手な人ほど模写の時間効率は悪い

模写の場合、数時間かけて描いてもまったく似ないという現象がザラにあります。

そもそも、スケールを合わせる工程が非常に難しいのが理由です。

トレスだとなぞれば良いだけなので、「下手でもそれなりに」良い絵が作れるため、劣化イメージを誤学習する時間が省けます。

もちろん上手なトレスは元絵を超えるクオリティを基準に練習するのですが、最初はそれは難しいので、それっぽくなったら次々に枚数をこなす方が良いです。

とにかくたくさんやらないと、意味が読めるようにならないので、たくさんやりましょう。

要するに、国語や英語の勉強と同じで、音読したり書き写してひたすら「日本語や英語とはなんぞや」と覚える作業をすることと同じです。