忍びの日記

絵の思考法から世事評論まで、忍者が斬る!

技術はある程度なら誰でも身につけられるが、モノにするには資質が必要

某有名漫画家がアシスタントを雇う条件として、「最低でも椅子に長時間座っていられること」と言ったのは有名です。

「当たり前じゃないか」と思う人ばかりでしょうが、実は絵が上手くなるほど、この発言の意味と理由が明確にわかります。

椅子に座って作業を長時間続けられない人は、一枚の絵をきっちり仕上げることすらままなりません。

絵を上手く描ける能力があったとしても、座って作業を根気強く出来ないなら、話にならないですよね。

最近話題の格闘技でも、身体が大きかったり頑丈で、運動神経がそれなりに良く、表面的な形だけであれば、技術をそこそこ身につけられる人はそこそこいます。

でも、実際に活かせるかは、まったく別の話です。

格闘技の技術は、人に効かせることで初めて成り立つわけですから、対人の鍛錬が必須になります。

打たれる覚悟を腹に据え、打たれても前に出て、最後まで闘い抜く根性を持っている人は、実はほとんどいません。

実は、格闘技は「人を殴れるか」でなく、「人に殴られる」ことがつらくなり、多くの人がやめていきます。

技は身体で覚えるものであり、実際に受けなければ強くなりません。

勘違いしていた人は、「大したことない」などと愚痴や文句を言いながら、やめていくわけです。

つまり、覚悟や向上心、好奇心がたくさんないと乗り越えられないわけですね。

もちろん、比べものにならないほどの闘争本能が備わっているのは大前提です。

内々に秘めた闘争本能が少ない人に、格闘技はできません。

どの世界でも、知識や技術は大前提ですが、それをモノにできる人は限られているのです。