インターネットが普及して、反射的に感情を惹起される機会が増えました。
世の中はネットで豊かになったわけですが、同時に「感情の劣化現象」が止まらなくなっています。
感情が動くスイッチは以下の5つと言われています。
1権威
2伝統
3弱いもの
4平等や公正
5聖なるもの(宗教など)
こういったことに関係する話題になると、多くの人は感情を揺り動かされます。
たとえば、「宗教組織と関係のある議員が、家父長制を信じているがあまり、女性の権利を奪っている」みたいな話は抜群です。
この話には、12345すべての要素が入っていますよね。
こうして、話題により感情のスイッチを押すことで、人を釣って広告効果を得ることで大衆を動員することが出来ます。
要するに、噴き上がりやすい話題は決まっているわけですね。
また、広告を打つ場合も企業は12345の要素を広告媒体に付与するように作っています。
「〇〇社と提携して、〇〇年で〇〇部売れたノウハウを、有名な〇〇が、そこの困っているあなたに月〇〇円で教えます!」みたいなものです。
ということで、インターネットは感情の釣りばかりの空間です。
感情を大切にするあまり、大して興味のない話題に振り回されたり、無意味な政党に投票したり、思わぬ商品を買わされたり…。
ネットには、ふくらし粉だけで膨らんだコンテンツやサービスに溢れています。
「自己肯定感を大事に!」みたいな話でさえ、人を釣る合言葉なのです。
厄介なのは、これで一度引っかかってクセになると、サルのようにハマるということです。
人間であれば誰でもこうなる可能性がある以上は、あまり良いこととはいえないです。
薬物依存とかアルコール中毒みたいな類のものと同じ症状でしょう。
ちなみに、私はこの現象を「デジタル中毒」と呼んでいます。
ということで、自分の感情を気にしていると、いつの間にか時間も金も毟られるドツボにはまりますので、くれぐれも注意しましょう。
民主主義が危機…なのではなく、単にあなたがヤバいというだけの話です。
また、こういうことを利用して営業をしている組織は、社会を破壊しています。
消費者契約法も平成30年に改正されていますし、今後より罰則が強化されていくことでしょう。
自分が何をしているかは、よく考えるべきですね。