忍びの日記

絵の思考法から世事評論まで、忍者が斬る!

教育者の資格。

殴るのは怠けること

現場で教育をしていた経験がある人なら誰しも分かると思いますが、「生徒を殴れたらどんなに楽ができるだろう」と思うときは多々あります。

実際、昔は殴って育てていましたし、今でもそういう意見が出てきます。

日本では、「女と子どもは殴って育てろ」は昭和の金言のように残っていたりします。

 

殴り方の問題ではない

しかし、一度殴ってしまったらもとに引き返せなくなります

殴るという手段を認めてしまえば、加減をつけて殴る、愛をもって殴るなんていうのはすべて詭弁になります。

自分が気に入らないという単なる自己都合で、気に入らない生徒を殴ったり、生徒を消す人は、もはや教育者ではありません。

単なる殺人者です。

 

殴る行為は人による

格闘技のパンチをちゃんと身につけた人だと、相手が死ぬ場面を容易に想像できるので、人を殴るのは怖くてできません。

「当たりどころが悪くうっかり◯してしまった」では、洒落にならないからです。

重さ◯傷力が違うのと、そうした想定があるため、冗談でさえ「人を殴る」のをある時期から私は一切やめています。

 

ナチズムによる恐ろしい手段の正当化

某ヨットスクールの主催者はこのような言葉を残しています。

「教育論というのは、精神論に基づいてつくられる。いまの教育論、ヨーロッパ型、ナショナリズムに基づいて作られている。わたしは理系ですけれど、大和魂は科学、ナショナリズムは非科学、神が人間をつくったことからきてますから。動物行動学みていただくと精神というものわかってきます…」

 

これは、国家を否定していますから、極左アナーキスト無政府主義)の自然主義思想です。

無政府主義とは、手段として国家を滅ぼすためならテロをも容認するという思想です。
左翼の自然主義では、自然科学をお勉強している理系がハマりがちです。

理系は、社会科学や人文科学を並立してしっかりと学ばない人が多い(人文、社会学系の本を読まないくせに知ったかぶりをする人が多い)ため、自然科学との比較対象がなく、自然科学から得られる知恵が絶対的という考えに陥りがちです。

極端な反ワクチン、陰謀論にも傾倒して、どんどんズレてハマっていきます。

 

戸塚ヨット、オウムを知らない若い人たち

戸塚ヨットスクールを知らない世代には、神格化する人も出てきているそうです。 

しかし、主催者は…殺人で懲役6年実刑でした。

人権侵害による憲法違反

ちなみに、刑罰が懲役4年を超えるというのは、国家が「こいつは絶対に許さない」という確固たる意思表示です。

つまり、教育者という立場を振りかざし、自分より弱いやつにしか強く出れない卑怯者だったというわけです。

いったい、臆病者が教育してどうするのでしょう?

パワハラの肯定をするのは、強いものには逆らえない臆病、決まって意気地なしです。

教育とは、本来なら自分より強い者にも臆せず、立ち向かえる人を育てるものです。

 

理系左翼はなぜ狂うのか?

民主党政権の首相だった鳩山氏は東大工学部、菅氏は東工大物理共産党不破哲三委員長も東大物理…。

戸塚氏も、名古屋大工学部です。

自然保護や動物愛護、反ワクチン、ユダヤ陰謀論など…、世の中の人たちに役に立つことをしようとすればするほど、反科学の方向に爆走します。

 

これは、自然科学の科学的思考だけからしか合理主義が由来しないと思いこんでいるから、歯止めがかからないのです。

彼らは、人文科学的合理主義、社会科学的合理主義に対する知見がゼロなのです。

人文科学や社会科学の知識がないため、科学的なことをやっていると自分の中では思い込みながら、「俺は非常に科学的だ」などと言い張るわけです。

つまり、自然科学から文化人類史や政治経済史などを発想してしまうと、どうしても弱肉強食など、極端な立場を自分で止められなくなるわけです。

 

人文科学、社会科学をバカにすると痛い目に遭う

人間のことを知らなければ、他の人との関係をうまく築けません。

社会や共同体、自治組織でさえも、うまく治められないです。

今の世の中を動かしているのは、人文科学や社会科学を修めた人です。

国の政治や経済に携わって動かしているのは、ほぼ社会科学系の人たちです。

歴史を知らない人は、同じ間違いを何度でも繰り返します。

時代はすっかり同じ状況ということはなくやってくるので、それとは気が付かずに、間違いを繰り返すのです。

また、科学、工学など理系が隆盛になったのはここ最近数世紀のことです。

理系=権威、最強みたいに思い込んでいる人たちに言いたいのは、確かに社会的な表面上の影響は理科学系が起こしているものの、社会の根幹に関わる本質の部分では、やはり人文科学、社会科学の足元にも及ばないということです。

 

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