動作の目的
歩く 身体の移動そのものが目的
飲む・食べる 口へ物を運ぶのが目的
包丁で切る・刀で斬る 刃物を引いて物を切断するのが目的
ハンマーで叩く 鈍器を叩きつけて物を埋めるのが目的
車を運転する・ピアノを弾く 装置を操りペダルを踏むことで動作させるのが目的
跳び箱 飛び越えることが目的
平均台 落ちずに移動するのが目的
野球 バットでボールを飛ばすのが目的
バスケ ドリブルをしながらパスやシュートするのが目的
マラソン 走り続けるのが目的
格闘技 相手を倒すのが目的
というように動作には目的があります。
なので、動作を考えるときには必ず、何を目的に動いているのだろうと逆算して考えねばなりません。
下手な動作は目的を意識できていません
クンフーみたいなモーションのうわべだけを真似すれば、猫パンチでキャットファイトに見えるだけです。
そうではなく、相手を倒すのが目的なら、相手の顎、テンプル(こめかみ)など急所を確実に狙って手が出なければなりません。
また、裏拳のように手の甲の硬い部分を当てるのであれば、拳の骨をヒットさせる必要があります。
そこにさらに腰を乗せたり、隙を縫った攻撃をする。
そこまでしないと相手は倒れてくれません。
なので、動作を描くときは、その目的が何なのか、そのためにはどのような動作が必要なのか、ではどのような力の溜め方だったり、そのためには腰をどのくらい落とすのか、肩をどの位置にするのか、体軸をどのように設定すれば良いのか、そういうことがすべてその目的にかなったものでなくてはなりません。
間違っても、相手に拳を押し込むようなパンチを描いても、それで相手は倒れてくれませんので注意しましょう。
わからない動作がある場合
もしわからない動作がある場合には、その動作の目的が何なのかを言語化してみましょう。
当然、目的が複数ある場合もあります。
次に、その目的をすべて同時に達成するためには、どのように振る舞えばいいかを考えます。
こうして逆算をしていくことで、そこから調べたり真似るということをしていけば、なんとなく動作のうわべや印象を真似るというレベルから脱出できます。