忍びの日記

絵の思考法から世事評論まで、忍者が斬る!

過激発言で許される人、許されない人の差。

フリが明確か

某女性芸人の「死んでくださーい」が話題ですが、一部界隈で男性だと似たような発言が許されるのに、女性だと降ろされるのは差別的だと話題です。

しかし、それは見当違いです。

「死んでくださーい」という発言はそもそも論外ですが、そこも含めてやはり女性芸人のスキルが低かったとも言えます。

というのも、「女子アナが風俗落ちするところが見てみたい」みたいな発言があったとして、それはあくまで切り取りの部分であり、大体の場合で前後の経緯やフリがあります。

例えば、「この前、偶々こんなイケズな女子アナがいた」「けばいメイクで香水が臭く、こちらの仕事を邪魔してきた」みたいな話(フリ)があったうえで、「だから、もう女子アナが風俗落ちするのが見てみたいねん!」と結論付け(オチ)ていれば、それは爆笑するわけです。

この場合、発言の内容とかで干される対象にはならないどころか、笑いをしっかり取れ、自分のキャラ付けも充分でき、次の仕事も来るわけです。

しかし、「死んでくださーい」には、このフリの部分は一切なかった、つまりお笑い芸人として仕事をきちんとできていなかったという点で、性別関係なく、やはり受け入れられないということになります。

たとえお笑い芸人同士(プロ)のやり取りだったとしても、直接名指しで「死ね」と公言するのは、殺害予告と捉えられてもおかしくありません。

 

顧客を敵に回すな

女子アナの「男は臭い」が話題になっていますが、これも同じ話です。

この人は、マナー講師として建設会社や工業会社を取引先にしていたそうですが、これらの会社は9割以上が男性の従業員です。

なので、内容の問題以前に、話し相手である男性に向かって「お前たちは臭い」と言っていることも同義で、顧客や取引相手をバカにするというのは、社会人として論外です

最近だと絵の描き方を教ていえるネット講師たちが、絵描きよりも生成AIを擁護するような発言をしたり、「下手な絵」「汚い絵」と一部の絵描きをバカにするような発言で炎上していたのも記憶に新しいですが、このように、「自分の顧客が誰か」「誰に向けた発言か」を意識できない人はすぐに淘汰されます

サービス業の従事者なら、この程度は当然の話なのですが、やはりある程度しっかりと会社で働いたことがない人たちが、社会常識や社会マナーを分かっていないがゆえに滑ってしまっている感があります。

当該の女性もフリーアナウンサーでしたので、この感覚が欠落していたと思わざるをえません。

また、この件で「こんな発言程度でクビにするのか…」とか言っているネットの連中も、社会人として感覚がおかしいです。

 

話のスキルが低い人、顧客を敵に回す人は、意図しない炎上で焼かれて消えていく

世間一般で「喋れる人」というのは、単に「お喋りで口が回る人」「一方的に何か話し続けられる人」ということではなく、こうした「話のスキルがしっかりある人」「顧客の方を向いて話せる人」のことを言います。

私は、若い頃にこうしたマナーや技術を会社の研修で叩き込まれましたが、一方でこの話のスキルが低い人というのは、実は世の中に随分とたくさんいます。

例として、なんの前フリもなく、いきなり「警察と検察がグルなんだ」「日本はアメリカの犬だ」みたいな話をされて、皆さんどう思うでしょうか。

さらに、その話の相手の中に現職の警察官がいる場合、その人達はどのように思うでしょうか。

たとえ一部共鳴できる内容だとしても、単に「ヤベえやつ」「ホンモノ」とか、「警察をバカにしてるのか」といった感想以外出ないわけです。

このように、「話の組み立てとその効果」「どういう相手に向けて話しているか」をよく理解できていない人は、コミュニケーションが難しいです。

今回の炎上も、決してこういう話と無関係ではなく、コミュニケーションが下手、話のスキルが低い人だったと結論付けられます。

「プロのお笑い芸人のくせに、話が下手なら救えねえな」「アナウンサーのくせして、顧客に気も使えねえのかよ」と内心で思っている人も、実は少なくないのではないかと思います。

ぜひ他山の石としましょう。