努力研鑽を積んでいれば、ある日突然、かつて手も足も出ないと思われた先人を抜き去る瞬間が来ます。
そのときに勝負になるかは実は些細なことであり、本当にどうでも良いことなのです。
そのときにあなたを見下してくる、下らない有象無象が発生する場合もあるでしょう。
しかし、ここは迂闊に口を出さず、「今に見てろよ」と楽しみにしておけば良いです。
もし、あなたが本当に絵を上手になりたいなら、「3年でプロになろう」などといった甘い見積もりは一旦捨てたほうが良いかも知れません。
というのも、「○年で」という具合で、計算通りに上達するわけがないからです。
人は計算機ではないですから、これは考えれば当然のことでしょう。
また、ゼロに近い状態から初めて3年程度だと、もちろん人にはよりますが、やはりそこまで上手くならないです。
数年でプロになっている人の場合、大量の落書き期間などある場合がほとんどです。
年数で考えても、どこからどのように起算するかの自己判断の話なので意味がないです。
目処の立たないような遠い期限を切っても、人は闇雲に焦りを覚えるだけです。
この邪念こそが、上達する際での最大の敵になります。
目先の目算などは一切考えずに、まずは目の前の1枚を満足にすることだけを考え続けましょう。
それを2枚3枚…と続けるだけなのです。
本当にこれだけなのです。
そして、あなたが本当に上達したいと欲するなら、いずれ想像を超えるような膨大な努力をせざるを得なくなるタイミングが必ず来ます。
それは自分自身でしっかりと分かることなのです。
つまり、絵の上手くなる瞬間は人それぞれであり、その人に必要な要点が存在します。
早く上手くなった人がいたからといって、その人に必ずしも才能やセンスがある…というわけでもないのです。
必要な課題を設定して、一つずつクリアするという感覚のほうが、かえって早く上達するものです。
一旦は、そういった下らない企みを捨ててみましょう。